足利織姫神社からの足利織物伝承館
足利は織物の町。その歴史は古く『徒然草』にも「さて年毎に給はる足利の染物(織物)」という文言があるのはあまりにも有名です。その後も機業地として勢いのあった有志たちが足利織姫神社奉賛会を組織し、昭和9年春、新社殿建立に着手します。(旧社殿は明治12年に建立、翌年焼出)
二度と焼出してしまわないように鉄筋コンクリート製の社殿を3年有余の歳月をかけて落慶し、昭和12年5月に現有社殿が完成しました。
当時では珍しかったであろう消火栓の配管が一の鳥居から境内まで続く階段手すりになっていることは、当時の機業家の知恵と富に溢れた施工金額にも表れています。
その時の資料「足利織物奉納歴史」や「足利織姫神社遷座大祭関係資料」が足利織物伝承館に展示してあります。(足利繊維協同組合所蔵)
当時裕福だった足利の機業家たちが1300年余の歴史と伝統を誇る機業地足利の守護神として足利織姫神社をお祀りした所以でもあります。
足利の織物で知名度が高いのが先染め平織りの「足利銘仙」です。素材は絹で、柄がとても斬新。
今見ても古さを感じさせない色遣いが魅力で、庶民の普段着や略式の晴れ着に重宝されました。
昭和14年には生産量日本一になりますが、戦後、洋服が主流となり足利銘仙は衰退し、残念ながら、現在は生産する業者はおりません。
足利織物伝承館では、足利銘仙を着た有名女優をモデルに一流画家が描いた美人画ポスターを展示しながら、銘仙着物を展示しています。
当時の機業家たちの繁栄ぶりを伝承しています。
市内で生産・加工された繊維製品を展示及び販売もしており、手染め等の体験(要予約)もできます。
足利織姫神社の一の鳥居からは、徒歩3分。
鑁阿寺や足利学校へ向かう道筋にもなっていますので、
ぜひお立ち寄りください。
足利織物伝承館
- 開館時間 10時〜16時
- 休館日 夏季休(8/13-16)年末年始(12/29-1/3)
- 入館料 無 料
- 住 所 足利市通3丁目2589番地足利織物会館2階
- 電 話 0284-22-3004
- ホームページ足利織物伝承館